今年の秋場所、朝青龍の優勝。
  
千秋楽の取り組み、すごかったですね。
  
  何がというと、朝青龍と白鵬の手に汗握る優勝決定戦。
  最後の最後に豪快なすくい投げで、白鵬を制しました。
  
  その瞬間の朝青龍、小さなガッツポーズ!
  あらら、そのあと、大きなガッツポーズ!
  
わかるよ!その気持ち!でも大丈夫?
  
昨日のニュースで、朝青龍はペコリと
  「すみませんでした。」謝っていました。
  
またまた、各方面からガッツポーズのことで批判が集中。
  
そもそも、ガッツポーズがいいのか悪いのかというより
  
なぜ、相撲では・・・というより、
  
  
今日は、土俵の上で、ガッツポーズをしてはいけないのかを
  考えてみることにしましょう。
  
    
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その前にみなさんは、
  
陰陽五行論をご存知でしょうか?
  
  
今日の相撲のガッツポーズには欠かせないので
  
ここはあわてずに読んでくださいね。
  
  
陰陽五行は、ひと言でいうなら、
  
東洋で生まれた大自然の法則を解明する哲学です。
  
最近、今までの経験や常識では考えられないことが、
  次々と起こる世の中で、
  はるか数千年前から今に伝わる
  「先人の知恵」があらためて見直されています。
  
東洋というとエキゾチックなイメージですが、
  
とくに今、東洋は経済・医療・学問など、さまざまな分野で、
  世界の注目が集まっています。
  
たとえば、先日26日の読売新聞での記事に、
  
イギリスで一番大きな銀行HSBCホールディングスのトップが、
  
来年2月から拠点を、現在のロンドンから香港に移す
ということが書いてありました。
  
これは、中枢が実質的に香港に移ることを意味するそうです。
いつもなら気にとめない話題ですが、
  その中の、HSBC側のコメントにあらためて注目。
  「世界経済の重心が西洋から東洋に移ってきているため」
  これは、東洋への認識を明らかに表明したことをあらわします。 
これからは東洋の時代の到来です。
  経済だけでなく、さまざまな学びも日本を含めて
  東洋が見直されると感じました。
    
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話は戻って、その陰陽五行と大相撲には深いつながりがあります。
  
  陰陽五行のは、陰陽論と五行論から成り立ちます。
  これは、宇宙のバランスの法則ともいわれます。  
五行の「木火土金水」には、方向と色があります。
東が「木」で青色、西が「金」で白色。
  
南が「火」で赤色、北が「水」で黒色。
  
そして、中央が「土」で黄色。
  
  
それぞれの方向には守護神、すなわち四神がいます。
  
東は青だから「青龍」、西は白だから「百虎」。
  
南は赤だから「朱雀」、北は黒だから「玄武」。
  
そして中心の黄色は、「皇帝の場所」といわれています。
  
陰陽五行の色は、基本5色。
  
これが「大相撲」とどのようなかかわりがあるのでしょうか?
  
  
大相撲の土俵を思い出してください。
  
土俵の上には、吊り屋根があります。
  
この吊り屋根の四方に、房が吊り下げられています。
  
この色に注目してみましょう。
  
  
  
東側には青龍をあらわす青(緑)の房、
  
西側には百虎をあらわす白の房。
  
南側には朱雀をあらわす赤の房、
  
北側には玄武をあらわす黒(紫)の房。
  
そして、その吊り屋根の真下に、黄色の土俵。
  
  
つまり、土俵は四神に守られた「神聖な場所」といえます。
  
今でも女人禁制。
  
  
その土俵に塩をまいて、さらに清めて
  
裸で勝負をするというのですから、
  
大相撲は、日本の国技で、まさしく神聖な儀式と考えられます。
  
  
ちなみに土俵の丸い部分で勝負しますので、
  
丸が「陽」で、四角の部分が「陰」となり、
  
土俵で陰陽、吊り屋根で五行で
  
陰陽五行が成り立っているのです。
  
  
大相撲は、そのような流れがある国技だからこそ
  スポーツとは、一線を隔すものなのですね。
  
だから、朝青龍さん、嬉しいのはスッゴクわかるんだけど、
そういうことで、みなさんは怒ってるのかも・・・。
  
えっ?意味わかってない人もいる?
  
  
そうかもしれないけど
  
とにかく、次も頑張ってくださいね。
  
  
  
ちなみに、この意味を、ちょっと理解して相撲をみると
  
ちょっとというか、かなり新鮮にみえますよ。
  
  
  



